グレースケールで描画(2)

前回の分析で色は大体決定しましたがあとは塗るだけです。塗っている時も100%で眺め、不自然なドットは削ったり、足したりどんどん微調整していったほうがいい作品になりやすいと思います。

1、船体
鬱陶しいので船体以外のレイヤを表示禁止に。その後1000%に拡大してから作成開始です。船体レイヤのそのまま書きこんでいきます。
まず基準色(45,45,45)を選択(作成?)してそれで船体全体を塗装、閉領域を使うのが最も効率いいです。ただし、3番主砲とか艦橋が載る部分はまだ白いままです。また、輪郭線も塗りつぶしちゃいましょう(左画像1の段階)。

次に船体左下(艦首の下)を暗めの色に変更します。まず適当な位置から基準色-5(40,40,40)で横に3、下に1 ドットずつ進んでいく直線(この辺は適当です)を船体左上から右下にかけて描いていきます。そうして線が船体最下部、喫水線と交わったらそれより左の領域をフリーハンドで塗りつぶし。明度の差が小さいので閉領域は使用できません。(2の段階)

ハイライトを作成…と行きたいところ(それさえ出来れば船体っぽくなるので)ですが、それは次のページで。次は船体の一番上に基準色+5程度(50,50,50)の線を加えていきます(3の段階)。

次は3番主砲とか艦橋が載る部分の彩色。この部分は角丸四角柱(かまぼこを横に引き伸ばした感じ?)だと思うので、ちょっとした曲面となっています。下(船体の真上)は基準色+10程度で、上は基準色+15程度で塗り、最後に一番左のドット(上と下で計2ドット)をほかの点より5くらい明るくするとといいんじゃないでしょうか(4の段階)。

ハイライト作成は次ですのでこれで船体は完成です。
2、飛行甲板
格納庫+飛行甲板レイヤをOnに。船体レイヤは表示したままです。右クリックで色をとれますからあるといろいろ便利です。
これは四角柱に近い形なので非常にやりやすい。基準色+5でばっと塗りつぶしちゃいましょう。ただし、一番前の部分はアングルドデッキ兼格納庫の設定なので、斜めになっているのでそこだけ注意。そこだけは基準色+15くらいかな。
3、アングルドデッキ
最初の難関と言えるかもしれません。影を作成するために上で塗った"格納庫+飛行甲板"レイヤも弄る必要があります。
まぁまずはアングルドデッキの作成。基準色+15(前方を向いている部分)→基準色+10(船体と平行な部分)→基準色-10(船体に近づいていく部分)という感じで塗りつぶしていきます(1の段階)。

次に格納庫+飛行甲板レイヤを選択して、影を作成。ここのやり方通り(要するに勘)影をつけていきます。使う色は基準色+10の-10ですからちょうど基準色で塗りつぶします。最後の船体に近づく部分は長いのでフリーハンドで描くとかなり難しいです。なので、直線の輪郭線(Pixiaの機能を使った直線描画)を参考にしつつ描いていくと楽だと思います。終わったのが2の段階。

これで終わり…なのですが、影がちょっと薄い気がします。なのでさらに色を-5、基準色-5で塗ることにします(もう作っちゃった人にはごめんなさい)。それが3の段階。
4、艦橋、主砲
何かいろいろ変なのがあって塗りづらい艦橋。ここは2つのレイヤに分けてみましょう。複写して双方のレイヤで必要ない所を削っていくだけです。要するにごちゃごちゃした小物と、大きい"艦橋"というパーツに分ける作業です。左画像の一番上(よく見えないですね)のようになりました。

分割したレイヤのうち、画像では下にある大きなパーツを扱う方をまず塗っていきます。これは後で金属光沢を出す加工をするので、1/3くらいずつの高さで区切って下から基準色+8、基準色+14、基準色+20、くらいの色で塗っていきます。
艦橋の後ろのほう、飛行甲板上にあるのは空母のアイランドみたいに右舷に寄っている設定なので、前の部分-10くらいの色で塗っていきます。このとき、後ろの艦橋の高さを1/3して塗っていくのではなく、前の艦橋と色の分布(?)は同じで明度が違うだけのほうが自然になります。(左画像1の段階)

次に結構大きいパーツの煙突ですが、これは基準色+20を基本に、一番左は基準色+25、一番右は基準色+15で塗って角丸四角柱にします。
また、大きなパーツのほうにもちょっと残っている小物は資料を見ながら適当に塗ればOK。最上なども参考にします。別になくてもあんまり問題はありません(機銃作る時に問題が出ますが)。窓みたいな部分は基準色-20と基準色-15を交互において作ります。
最後に、後ろの艦橋は前の艦橋の影に一部入るので、影をつけて完成です(左画像2の段階)。

細かい方は資料を見ながらある程度妥協しつつ塗っていくしかありません。デッパリには影も必要ですし、面倒くさいですが数は少ないのでそんなに時間はかからないはず。まぁ、なくても問題はありません(左画像3が塗った後)。

とりあえずはこれで艦橋が完成。次の主砲は適当に飛行甲板とかと同じように塗っていけばOKです。主砲は1基完成すればコピペで使いまわせるのでさらに楽でしょう。なお、砲身は真っ黒で問題ありません。
左画像4が主砲も塗った状態。線画から結構大規模に改造してあります。砲塔は苦手なんですよ…
5、高角砲、機銃関係
作成→影作成→コピペで複製、という流れでこれらは作っていきます。細かいので塗るのにそんなに時間はかからないかと。
なお、"右舷のみ"というパーツは左右反転して使うので、右上を光源としないように。"右舷のみ"というパーツも左上が光源です。

完成したのが左。徐々に形が見えてきましたね。
6、舷側エレベータ、その他小物
エレベータは今回始めてくるのでよくわからないんだよなぁ…(そんなの例に持ってくるなってのは言わないでください)
まぁ、エレベータは格納庫の側面の色+10(すなわち基準色+15)くらいで塗り、その下、空間が空いている部分は溝等々を描いてシャッターにするか、もしくは解放式。しかし解放式だと砲戦時に危険そうだよなぁ… ってことでシャッター式にしました。エレベータ部分だけが飛び出ている感じ。
シャッターは格納庫側面の色よりちょっと暗い色をベースに、基準色-15くらいの色で溝を描いて作成します。まぁ、左画像でわかるようにあんまり目立たないので気にしないでOKです。
その他小物、っていうのはここでは手すりと錨。手すりは(30,30,30)くらいで塗り、錨は錨で適当にいつもどおり塗って完成です。グレースケール彩色第一段階は終了。