突破

特徴
戦わずに敵の背後に回り込める包囲機動や自軍有利な地形で戦える迂回機動と違い、敵が待ち受けるところに正面から突っ込む機動ですから味方の損害も大きくなってしまうため、突破機動はあまり好ましい戦術とは言えません。しかし、COMといえど包囲/迂回機動を行えるほど隙の多い陣形を作ることは珍しく、突破機動は攻撃中にもっとも多く使う戦術となります。
この突破戦術に必要なのは機動力なので、第二次大戦時は戦車が、現代では攻撃ヘリが主力となって行われることが多いです。
長所としてはたいていの場合で行うことのできる機動であることがあげられ、短所としては味方の損害が多いこと、準備に時間がかかることがあげられます。
実際に突破して敵の野戦軍の殲滅や建物の占領を狙ったり、突破を仕掛けるふりをすることで相手を牽制したりと様々な使い方があるため、攻撃作戦の基本ともいえる戦術です。

概略&大戦略への応用
突破戦術は大きく分けて3つに分けられます。

  1. 突破口の形成
    この段階では、戦車、歩兵、自走砲、攻撃機、攻撃ヘリといった戦力を集中させ、敵陣地の一角を崩します。崩す箇所は、敵陣地の弱点や重要な建物、地形が近くにある地点を選びます。
    戦車と歩兵では戦車のほうが突破に適しているので、ここで投入する部隊には戦車を多めに配備しておきましょう。

  2. 突破口の拡大
    突破口を形成したらこの突破口を拡げていきます。突破口を広げることで戦線後方へ投入できる兵力が増え、突破したあと行動しやすくなります。

  3. 分断の完成
    形成、拡大した突破口から部隊を投入し、敵野戦軍を包囲していきます。このときに突破口から進軍する部隊を3つくらいに分けて進軍させると、先頭の部隊が消耗したら後ろの部隊に交代して進撃、その部隊も消耗したらさらに後ろの部隊に交代して…という風に長期間戦闘行動をとることができるので便利です。戦力に余裕があれば部隊を分けて進軍させましょう。
    この段階ではすでにこちらが主導権を握っているので、敵の包囲だけでなく、その奥にある基地の占領なども行えます。

突破戦術で最も難しいのは突破口の形成、次に難しいのは分断の完成以後の行動です。 突破口形成時、にもっとも重要なのは戦力をできるだけ突破地点に集中させることです。敵の1.5〜2倍の戦力は最低でも用意するべきだと思います。また、1ターンの間に敵にどれだけの損害を与えられるかが重要となるので、戦車、攻撃ヘリ以外にも攻撃機や自走砲なども投入し、一点に向けて多くの部隊が攻撃できるようにすると突破しやすくなります。
また、突破後は最低限の部隊を敵主力の包囲に残して拘束し、残りの全部隊で首都や陸軍基地などの建物を目指すと素早く勝利を収められる可能性があります。包囲した部隊に関しては、包囲を続けて敵の戦力を減らし、殲滅しやすくなったところで攻撃すると味方の被害が少なくて済みます。